ジェンダー平等が掲げられる昨今でも、職場における差別は根強く残ります。その中でも昔からの性別役割分担意識に関わる、悪気のない「役割分担」は男性・女性それぞれに存在し、無意識に人を苦しめるに至っています。
ジェンダーハラスメントとは
皆さんは以下のような言葉を耳にされた経験がないでしょうか?
「母親が子供の面倒見るべきなんじゃないの?」「女性なんだからもっと気がつかなきゃ」「女性の幸せは結婚と子育て」「男なんだからしっかりしろ」「男のくせに」…などなど
”女性なんだから(男性なんだから)〇〇すべき”という、昔からある意識(性別役割分担意識)のもと、個々人の偏った考え方によって性役割を押し付けることを、ジェンダーハラスメントと言います。以前に比べると減少してきたようには思いますが、それでもまだ根強く残っていると私は感じます。
「母親が子供の面倒見るべきなんじゃないの?」「女性なんだからもっと気がつかなきゃ」「女性の幸せは結婚と子育て」「男なんだからしっかりしろ」「男のくせに」…などなど
”女性なんだから(男性なんだから)〇〇すべき”という、昔からある意識(性別役割分担意識)のもと、個々人の偏った考え方によって性役割を押し付けることを、ジェンダーハラスメントと言います。以前に比べると減少してきたようには思いますが、それでもまだ根強く残っていると私は感じます。
セクハラとの違い
セクハラには、その行為自体に性的な意味が含まれるように、「性的な言動」が原因となっています。例えば「性的な関係を求める」「身体を触る」などがセクハラに該当します。一方でジェンダー・ハラスメントは、社会的・文化的意味合いや価値観の違いからから発生する性区別によるハラスメントですので、その行為自体には性的な言動は含まれていません。
そのためジェンダーハラスメントそのものについては、防止措置義務などの定めは設けられていません(※ジェンダーハラスメントのうち、女性労働者のみにお茶くみ等をさせることは、男女雇用機会均等法上、配置に係る女性差別にあたるとされています)。とはいえ「男らしい」「女らしい」など、固定的な性別役割分担意識に基づいた言動は、セクシャルハラスメントの原因や背景になってしまう可能性があります。
そのためジェンダーハラスメントそのものについては、防止措置義務などの定めは設けられていません(※ジェンダーハラスメントのうち、女性労働者のみにお茶くみ等をさせることは、男女雇用機会均等法上、配置に係る女性差別にあたるとされています)。とはいえ「男らしい」「女らしい」など、固定的な性別役割分担意識に基づいた言動は、セクシャルハラスメントの原因や背景になってしまう可能性があります。
ポジティブアクションは差別にあたらないの?
ポジティブ・アクションとは、男女労働者間に事実上生じている格差を解消するための取組で、女性が活躍できる場をさらに広げるための各企業の取り組みを指します。男性も女性もそれぞれが平等に能力を発揮できる体制を整えることは、各企業の生産性向上や質の高い人材確保などにもつながるという考えのもと、厚生労働省を中心とした行政機関で推進されているものです。
ポジティブ・アクションの目的は男女平等ですので、その目的が性差をなくすための取組であれば、女性限定または女性を有利としても問題はありません。現状として実質的には男女の活躍の機会が均等でない事実があるので、この格差を解消する措置であれば違法にはならないということです。
例:「一定の部署にしか女性が集まらない」「女性の管理職が少ない」など、労働現場の性差による課題を解決するのが主な目的。
ポジティブ・アクションの目的は男女平等ですので、その目的が性差をなくすための取組であれば、女性限定または女性を有利としても問題はありません。現状として実質的には男女の活躍の機会が均等でない事実があるので、この格差を解消する措置であれば違法にはならないということです。
例:「一定の部署にしか女性が集まらない」「女性の管理職が少ない」など、労働現場の性差による課題を解決するのが主な目的。
ジェンダーハラスメントの特徴
性別に対する考えは、個人が成長過程において築いてきた価値観に基づくもので、社会・文化やそれぞれの置かれていた家庭環境からも影響してくる。そういった点から以下のような特徴があると私は感じています。だから注意されても何が悪いのか理解できない…なんて人がいるのかもしれないですね。
【特徴】
①無意識の発言(人を傷つけたり、強要しているという意識はない)。
「良かれと思って」というケースもある。
②同じような年代や価値観を有する職場の場合、問題意識がなく理解されないことがある。
②発言の対象は同性同士の場合も多い(自分たちの経験や古風な考えからの発言)
【特徴】
①無意識の発言(人を傷つけたり、強要しているという意識はない)。
「良かれと思って」というケースもある。
②同じような年代や価値観を有する職場の場合、問題意識がなく理解されないことがある。
②発言の対象は同性同士の場合も多い(自分たちの経験や古風な考えからの発言)
ジェンダーハラスメントが影響するストレス
パワハラがストレスに大きく影響することは想像がつきやすいですが、ジェンダーハラスメントも同じです。例えば「子育て中だからこの仕事は無理よね」といった配慮のつもりの言動や措置が、本人のキャリアの機会を奪ってしまうこともあります。裏を返せば「期待していない」と言われているのと同じで、深く傷ついてしまいまいますよね。このように子育てや介護のように「女性が担うべき」といった考えを周囲から負荷をかけられ、本人もそう思いこみ心理的負荷を抱えてしまうことも多く、心身の健康に及ぼす影響は少なくありません。
また女性の場合は、ホルモン変化が影響する「女性特有の健康課題」との関係が深く、ホルモン変動の大きい産前産後や更年期のタイミングは、この「性別役割分担意識」による負担が関係しやすい時期にあたります。その影響でストレスや疲労が蓄積し心身の健康を崩してしまうことがあります。
例)更年期鬱(ホルモン減少+女性が介護をしなくてはならないという意識的な負担+仕事など日頃のストレス 等)
また女性の場合は、ホルモン変化が影響する「女性特有の健康課題」との関係が深く、ホルモン変動の大きい産前産後や更年期のタイミングは、この「性別役割分担意識」による負担が関係しやすい時期にあたります。その影響でストレスや疲労が蓄積し心身の健康を崩してしまうことがあります。
例)更年期鬱(ホルモン減少+女性が介護をしなくてはならないという意識的な負担+仕事など日頃のストレス 等)
ジェンダーハラスメント対策について
NOと伝える勇気を持つ。私はその言葉に対して良い印象を持てないんだということをきちんと話をしましょう。ジェンダーハラスメントに関しては相手も悪気なく発している場合が多いので、誠意を持って自分の受け止め方や考えを伝えることで分かりあえることもあると思います。それでも継続したり、嫌がらせとしての意図がある場合などは信頼できる上司に相談しましょう。但し相手が上司などで会社に相談しても全く改善が見られない場合は「ハラスメント窓口」や「労働局」に相談するという手段もあります。まずは内容を整理し、感情的にならず誠意を持って相手とコミュニケーションを取ってみることから初めてみましょう。
カウンセリングの活用
ハラスメントに対する対策や相談先は先に掲げましたが、「性別役割分担意識」からくる心理的負担に関しては、「しんどいな」と感じたら一人で抱え込まず、専門家に相談することをおすすめします。我慢し続けてしまうと「鬱」などに発展してしまうこともあります。そうなる前に「人を頼る」こともスキルの1つです。身体が疲れたらマッサージに行ったりするように「心のリフレッシュ」も必要です。
~HANAEMIについて~
HANAEMIが取り組むカウンセリングは「気軽に相談できる場所」です。日々邁進している人が、笑顔で頑張り続けるためのサポート。マッサージやリラクゼーションみたいに、頑張る自分を定期的にメンテナンスする感覚でご利用ください。
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職場としての対策
ハラスメントNG!というだけでなく、どんな言葉が該当し「その言葉を受けた相手はどんな感情を持ってしまうのか」を、きちんと組織全員に徹底する必要があります。個々人が持つ価値観自体はそう簡単に変えられませんが、相手がどんな気持ちになるかを共有することで、個々の気づきにつなげることが大切だと思います。昔の考えが悪いわけではなく、時代の流れであることを念頭に古風な考えを否定することなく、新しい考えを共有したいですね。
考え方をチェンジ
”女性労働者のみにお茶くみ等をさせることは、男女雇用機会均等法上配置に係る女性差別にあたる”ことで、多くの企業でお茶を入れなくなったように思います。社内は別として来客時のお茶も、「なし」もしくは「ベットボトル」が増えました。それはそれで受ける側は何ら問題ないですし良いと思います。でも希に「美味しい緑茶」が出てくると”ほっと”しますし「美味しい!」と感激することも事実。
これは私の個人的な考えですが、女性のみに仕事として強制的に頼むのはNGだけど、有志で”美味しいお茶入れ方教室”なんてあっても面白い!と思ってみたりもします。お茶を入れるのが上手な先輩社員が先生となりみんなで学ぶ…みたいな!なんでも効率化効率化と言っていると、ちょっと息苦しくなってしまうように私は思うので、以前の習慣も今流にリニューアルして活用することで、新たなコミュニケーションが生まれるのではないかと思います。
これは私の個人的な考えですが、女性のみに仕事として強制的に頼むのはNGだけど、有志で”美味しいお茶入れ方教室”なんてあっても面白い!と思ってみたりもします。お茶を入れるのが上手な先輩社員が先生となりみんなで学ぶ…みたいな!なんでも効率化効率化と言っていると、ちょっと息苦しくなってしまうように私は思うので、以前の習慣も今流にリニューアルして活用することで、新たなコミュニケーションが生まれるのではないかと思います。
カウンセリングの活用(福利厚生の一環)
女性の場合は「性別役割分担意識」と、ホルモン変化が影響する「女性特有の健康課題」との関係は深く、その影響でストレスや疲労が蓄積し心身の健康を崩してしまうことがあります。働く女性の場合はさらに仕事によるストレスが加わることで、放置してしまうと重篤化してしまうことも考えられます。そのため職場としてのケアも必要になってきますが、管理職が男性の場合などは尚のこと理解が難しいケースも考えられます。HANAEMIでは女性特有の心身の不調と、女性部下を持つ管理職の負担を軽減することで、組織の健康をサポートしております。